こんにちは!
今回紹介する本はこちらです。
タイトル:『仮説思考―BCG流 問題発見・解決の発想法』
著者:内田 和成
現代は誰もが気軽に情報にアクセスすることが可能な世の中になりました。
しかしそれがゆえに、人々は情報洪水に陥ってしまうリスクがあります。
特に社会人は情報洪水に陥ると作業に時間がかかり、余計な情報まで集めてしまいます。
このような事態を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。
そこで必要なのが「仮説思考」です。
この仮説思考を持っていると仕事のスピードが格段に速くなるのです。
本書はそんな仮説思考について詳しく解説してくれています。
仕事の進め方が遅く、判断力が鈍い若手社員
先見性がなく、意思決定が弱いリーダー
選んだ理由
この本は学生時代のインターン先の企業の代表に勧められた本であり、考えるクセをつけたくて読むことにしました。
というのも当時のインターン時代の私は営業の仕事をしていたのですが、考えるよりもとにかく行動するタイプの人間でした。
いっけん良さそうに聞こえますが、私の場合は行動した後に考えないタイプで、俗にいうPDCAなんて回しもしなかった。
しかしこれがたまたま功を奏し、成果を出すことができました。
いい気になってしまい、そこからはこのやり方をひたすらに続けてしまいました。
するとどうなったでしょう。
すぐに落ちぶれたのです。
同じ失敗を繰り返さないためにも、考えるクセをつけていくことにします。
そんなこんなで本書を手に取りました。
本書の紹介
そもそも仮説思考とはどういうものなのでしょうか。
仮説思考とは、情報が少ない段階から常に問題の全体像や結論を考える思考スタイルのことです。
つまり、仮の答えを持つということです。
これとは反対に網羅思考というものもあります。
これは手当たり次第に情報収集を行い、とにかく分析作業を行う思考スタイルなのですが、この網羅思考は集めた分析結果をベースに組み立てるため、結論に到達するまでに時間がかかります。
対して仮説思考は先に仮の答えを持ち、そこから逆算して行動するので結論に到達するまでが早いのです。
著者は実践経験を積めば、誰でも仮説思考を持つことができると考えています。
ではこの仮説思考はどのように身につけていくのでしょうか。
本書ではそのためのトレーニング方法を解説してくれています。
そのうちの2つをご紹介します。
- So what?(だから何?)
- Why?(なぜ?)
与えられた問いに対してこの2つの言葉をかけてみるのです。
例えば、日本は女子スポーツが伸びていないという課題があったとします。
そこでWhy?を使うと、女子スポーツには男子スポーツのような激しさがないからという仮説に辿り着きます。
そこからまたWhy?を使うと、身体のつくりとしての限界という仮説に辿り着きます。
このようにWhy?またはSo what?を使って仮の答えへと導いていくのです。
この際、間違った仮説であろうと問題ありません。
とにかく自分の頭で仮説を仮説をつくってみることが大切なのです。
先ほども説明しましたが、仮説思考は経験を積むことで得られるものです。
ここまで読んだあなたには日々の仕事ぶりを思い返していただきたいです。
あなたは仮説思考を持って取り組んでいるでしょうか。
網羅思考を持って取り組んでいないでしょうか。もしくは何も考えずに仕事していませんか?
ビジネスにはスピードが求められます。
そのような世界で仮説思考を持っているかいないかが、優秀な社員とそうでない社員の格差を助長します。
それに仮説思考はスピードだけでなく、質も担保してくれます。
これを習得しない手はないのではないでしょうか。
タイトル:『仮説思考―BCG流 問題発見・解決の発想法』
著者:内田 和成(ボストン・コンサルティング・グループで20年のコンサルタントとしての経験を持ち、世界のトップコンサルタント25にも選出)
※この記事を書いた人
ITエンジニア会社勤務:武井和輝
Twitter:@takeikazuki_